別府競輪場の特徴と傾向から予想のヒントを探る

場内に温泉がある競輪場
別府競輪場における予想のヒント
別府競輪場における決まり手
別府競輪場における直近の傾向
別府競輪場における「まとめ」
1. 万車券的中に全てを捧げる予想ファイター

場内に温泉がある競輪場

　今回は名温泉地にある競輪場・別府についてご紹介します。観光と競輪の双方が楽しめるだけに、「旅打ち」が大好きな人にとってはたまらない場所ではないでしょうか。

　別府競輪場は1950（昭和25）年に開設され、右隣は海に面している場所に位置していることから、風の影響を受けやすいことでも知られている競輪場です（後述）。

　特別競輪は1991（平成３）年と翌1992（平成４）年にふるさとダービーが、2008（平成20）年に東西王座戦、2019（令和元）年には初めてのＧ１開催となった全日本選抜競輪とサマーナイトフェスティバルが開催されました。また記念競輪は「オランダ王国友好杯」として毎年11月に開催されており、今年は12月３日から６日の４日間の日程で開催予定です。

　2016（平成28）年12月から2017（平成29）年９月まで、バンクの再改修工事とナイター設備の設置工事を行った関係で開催がありませんでしたが、これによりナイター競輪およびミッドナイト競輪の開催が可能となって、前者は2018（平成30）年１月から、後者は翌２月から開催されるようになりました。

　そんな別府競輪場の特徴と傾向について見ていくことにします。

別府競輪場における予想のヒント

・バックスタンド付近は向かい風が吹く。

・冬場は特に強く風が吹く。イン競りは厳しい。

・直線が長い。先行選手には不利か。

　別府競輪場は１周400ｍの「４バンク」ですが、みなし直線距離が59.6ｍあって、「４バンク」の競輪場ではやや長い部類に入ります。またバックスタンド付近では、近接する海（日向灘）からの向かい風が入り、冬場は特に強く吹き付けるため、競るときは早めに決着をつける必要がありますので、イン競りなどは不利になります。したがって先行選手には厳しいバンクであり、「差し」「追込」といった選手に有利に働くバンクであると言えましょう。

　参考までに、当競輪場のバンクデータを貼っておきます。

車券の投票・購入はコチラから

AbemaTV公式競輪投票サイトWINTICKET

別府競輪場における決まり手

　全体的に見ると、１着入線率は「差し」49％「捲り」31％に対し「逃げ」20％、２着入線率も「マーク」39％「差し」27％に対して「逃げ」18％「捲り」16％と追込型の選手に有利ではありますが、他の競輪場と比べると「逃げ」選手も結構上位に入線していることがわかります。

　ではクラス別にしてみると、どんな結果となっているでしょうか？

　Ｓ級戦では「逃げ」が16％と減っていますが、他の競輪場並みに減っているわけでもなく、Ａ級戦でも21％と全体の平均を上回っていることから、「逃げ」選手も一定割合で残っていることがわかります。またＬ級では「捲り」の１着入線率が50％を記録しており、先行選手が一概に不利ではないということがわかりますね。

　グレード別に見ると、Ｇ１では「差し」の１着入線率が62％とかなりの確率になって（とはいえサンプルが40レースしかないので、こんな確率になったが）「逃げ」は15％と、レースレベルが高ければ高いほどに「逃げ」が不利という図式は変わっていないようです。Ｇ３でも「逃げ」は15％の１着入線率であり、こちらでも「逃げ」は不利になっているようです。

別府競輪場における直近の傾向

10月19日～21日

「第２回ジャパンネット銀行杯争奪戦」（Ｓ・Ａ・Ｌ級戦）

12レース制

　それでは直近に開催されたレースの結果を見ながら、実際はどうなっていたのかを見ていきましょう。

　３日間を通して見てみると、１着は「差し」選手が50％以上を占め、２着は「マーク」選手が３割以上を占める結果となりましたが、２着に「逃げ」選手が入る割合も25％と、４回に１回は２着に入線するという結果でした。

　「差し」「マーク」選手のこのような傾向がモロに反映されているのがＳ級戦であり、１着入線率は「差し」53％で２着入線率が「マーク」40％と、それぞれトップを占めています。Ａ級戦でも１着入線率が高いのは「差し」53％ですが「逃げ」選手も26％を占め、ここでも「逃げ」選手が一定の割合で上位に入線していることがわかります。