岐阜競輪場の特徴と傾向から予想のヒントを探る

雄大な風景も楽しめる競輪場
岐阜競輪場における予想のヒント
岐阜競輪場における決まり手
岐阜競輪場における直近の傾向
岐阜競輪場における「まとめ」
1. 万車券的中に全てを捧げる予想ファイター

雄大な風景も楽しめる競輪場

　今回は、開設71周年記念競輪「長良川鵜飼カップ」を開催中の岐阜競輪場についてご紹介します。

　岐阜競輪場は、1949（昭和24）年に開設され、ホームスタンド後方には金華山・岐阜城がそびえ立ち、非常に雄大な風景が目に映ります。東海地区は３県に６つの競輪場（2014（平成26）年に廃止された一宮競輪場を入れると７つ）がひしめく激戦区であり、ここ岐阜競輪場も長年車券で揉まれてきた強者ファンが多く、オッズの変わりようも早いため、目の肥えたファンが多いということが分かりますね。

　特別競輪は、1996（平成８）年、2001（平成13）年、2011（平成23）年の三度にわたってオールスター競輪が、2006（平成18）年には共同通信社杯競輪が、それぞれ開催されました。今後は来年2021（令和３）年９月17日から20日の４日間、共同通信社杯競輪が開催される予定となっています。

　記念競輪は毎年12月に開催されていましたが、近年は時期が移動して９月に開催されるようになっています。タイトルは「金華賞争奪戦」と銘打たれていましたが、2008（平成20）年からは現在の「長良川鵜飼カップ」と変更されています。なお「金華賞争奪戦」の前は「岐阜グランプリ争奪戦」のタイトル名が付けられていたようです。

　現在放映されている大河ドラマ「麒麟がくる」の主人公・明智光秀が仕えた齋藤利三・織田信長のお膝元でもある、ここ岐阜競輪場の特徴と傾向とは一体どんなものがあるのでしょうか？

岐阜競輪場における予想のヒント

・バンクの特性は即結果に結びつかない。

・日によって風向きが違う。

・バンク内に池がある。「バンクの重さ」に注意。

　岐阜競輪場は１周400ｍの「４バンク」ですが、みなし直線距離が59.3ｍと結構長く、そのうえカントも32度とキツめになっていることから、走りづらいバンクという印象を持たれやすくなっています。

　しかし岐阜競輪場公式ホームページでは

　４００ｍバンクとしては、直線が長く、カント（傾斜角）がきついほうで、これというクセはなく、先行、捲り、追い込みとどんな戦法でも力を発揮することができます。ホーム側に正面スタンドがあるため風向きが複雑で、日によって向かい風になったり追い風になったりと自力型にとっては風を計算にいれた動きが大切です。捲りや追い込みは、４コーナーから直線に入ると、中バンクが大外からの山おろしよりも伸びるので、きれいに捲りきれなくても外で粘って辛抱していてば勝機が生まれます。戦法的には、有利不利のないバンクです。

　このように、バンクの特性によって有利不利が発生するということはなく、むしろ風向きや走るコースを的確に把握していれば、戦法に関係なく勝機は訪れるということが言えましょう。

　なお岐阜競輪場にはバンク内に池があり、そのため同県の大垣競輪場と同様に「バンクの重さ」に対する注意も必要になってきます。

　参考までに、当競輪場のバンクデータを貼っておきます。

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岐阜競輪場における決まり手

　１着入線率を見ると、「差し」53％「捲り」31％と「逃げ」16％を大きく上回っており、２着入線率も「マーク」38％「差し」31％に対して「逃げ」15％と、その差は歴然としています。

　ではＳ級とＡ級を比較したら、どうなるでしょうか。

　Ｓ級戦になると「逃げ」選手がさらに不利になり、１着12％２着14％と相当深刻な数字が叩き出されました。反対に「差し」が１着入線率で55％、２着は「マーク」35％「差し」33％と出ており、Ｓ級はみな早めに動く傾向があることから、「逃げ」が決まりにくいことも影響していそうですね。

　Ａ級戦になると「逃げ」が１着17％２着16％と改善されてきていますが、それでも「差し」「マーク」勢が優位に立っていることに変わりはありません。

岐阜競輪場における直近の傾向

９月10日～11日（現在も開催中）

長良川鵜飼カップ

９レース制

　それでは直近に開催されたレースの結果を見ながら、実際はどうなっていたのかを見ていきましょう。

　今回は、現在開設記念「長良川鵜飼カップ」が開催されていますので、前半２日間の結果を見ながら、分析したいと思います。

　まだ２日間しか開催されていませんが、初日は雨の影響もあって「逃げ」が多く決まっていたものの、２日目の今日は「逃げ」より「捲り」「差し」選手の１着入線回数が目立ちました。とはいえ「逃げ」選手が活躍してないわけではなく、２着に４回入線するなど存在感を発揮しておりました。おそらく今日は風の影響もなかったので、「逃げ」選手にとって走りやすかったこともあったのではないかと思われます。

　全体を通してみると、１着についてはすべての脚質で同数になっているほか、２着では「マーク」が抜けているものの、「逃げ」と「差し」がほぼ同数であり、どの脚質でも勝負になるということが分かると思います。