富山競輪場の特徴と傾向から予想のヒントを探る

施設所有者は自治体ではない

 富山競輪場は、1951(昭和26)年に開設された競輪場で、施設所有者が競輪を主催する自治体ではなく、最初は競輪場近くにある酒造メーカー「枡田酒造店」が所有者でしたが、現在は公営競技の投票券を販売する「チャリ・ロト」が所有者であるという、非常に珍しい競輪運営で知られています。寒冷地である北陸地方にあることから、降雪の影響で通年での開催ができず、毎年春から秋にかけて開催されています(ただし、車券の発売は通年で行われている)。

 特別競輪は、1995(平成7)年にふるさとダービーが開催され(以後、2006(平成18)年までに4回開催)、2016(平成28)年には共同通信社杯競輪が開催されています。また記念競輪は「瑞峰立山賞争奪戦」と冠されて毎年8月に開催されており、今年は先月30日から今月2日の4日間にわたって開催されました(今年は稲垣裕之選手(京都)が優勝)。

 バックスタンド後方には日本海を臨み、1センターのはるか後方にそびえ立つ立山連峰を見上げるところに所在する風光明媚なこの競輪場、一体どんな特徴を有しているのでしょうか?データを見ながら解析していきましょう。

予想のヒント

「33バンク」の中では直線が長く、「4バンク」に近い感じ

バック~4角では追い風になり「捲り」「差し」に有利

センターとバックの直線走路が狭く、落車する選手も多い

 富山競輪場は1周333mの「33バンク」ですが、みなし直線が43.0mと「33バンク」の中では全国で3番目に長く(最長は前橋競輪場の46.7m)、どちらかというと1周400mの「4バンク」に近い感じの走りができるようです。

 加えてカントが33度とキツいことからスピードが乗りやすいコースであり、バックストレッチから4コーナーにかけては、海辺に近いことから風が入り込んで追い風となるため、風よけとして走る「逃げ」選手を利して「捲り」「差し」が決まりやすい場所として知られています。

 この他、センターとバックの直線走路がかなり狭いことでも有名で、番手で競っている選手が、バランスを崩して落車することもしばしばあり、そのため欠場選手の補充ができずに、開催最終日に6車立てのレースにせざるを得なかったという逸話があったそうです。

 参考までに、当競輪場のバンクデータを貼っておきます。

 ちなみに当競輪場ホームページに、地元選手である宮越孝治選手(82期)がバンクの特徴についてコメントしていますので、そちらも一読されることをおすすめします。

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決まり手

 先程も言及しましたが、ここ富山競輪場は「33バンク」の割にみなし直線が長いことや、海からの追い風の影響もあって「捲り」「差し」も決まることから、一概に「逃げ」有利とは言えない状況にあります。実際に1着に入線した選手の脚質を見ると、逃げ型が39%に対して追込型が40%と拮抗しており(同じ333mの松戸は逃げ46%で追込34%、小田原は逃げ41%で追込40%、奈良は逃げ41%で追込37%)、「逃げ」有利と目されがちな「33バンク」においては違った傾向を見せています。

 とはいえ「逃げ」が不利というわけではなく、脚質や決まり手を見ても分かるように、1着入線率も23%を占めていることから、「捲り」「差し」選手がやや有利という解釈に落ち着くのではないかと思います。また「逃げ」選手が一定の数字を残していることからも分かるように、「捲り」「差し」とは言いながら先行選手のラインに付いていることも必要な条件ではないかと考えられます。

直近の傾向

<8月6日~8日:報知新聞社杯・CTC杯/9レース制>

 それでは直近に開催されたレースの結果を見ながら、実際はどうなっていたのかを見ていきましょう。

 3日間の合計を見ると、1着入線率で「差し」が40.6%を記録したものの、「逃げ」も29.7%をマークしており(同じく「捲り」も29.7%)、「逃げ」選手も一定の数字を残していることが分かります。また2着入線率で「マーク」選手が52%と半数以上の数字を占めていることは見逃せません。

 このことから推測するに、1着は先行選手に付けた「差し」選手2着は「マーク」選手が狙い目ということになりましょう。

まとめ

基本的に「捲り」「差し」有利も、「逃げ」が圧倒的に不利ではない。

バックスタンド側で追い風が吹いた場合、「捲り」「差し」がさらに有利。

「4バンク」と考えて車券作戦を考えた方がよい。

 「33バンク」と言うと、直線が短いので逃げた選手が圧倒的に有利と考えがちですが、みなし直線の長さや風の影響・傾向などを調べると、違った結果が見えてくるかもしれません。一度自分自身でも調べてみて、車券作戦を考えてみるのも一興かと思います。

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